リトル・フォレスト
石原慎太郎氏には悪いけれど、

最近読む「活字もの」は野菜やガーデニングのノウハウ本ばかり(汗)
つい、挿絵の多い(爆)漫画に走っちゃうんだよね…
しかしながら、この本は真面目で気骨があるので
マンガ嫌いな人にもお勧めです!

東北のとある山村で畑仕事をしながら自給自足で暮らす若い女性「いち子」は
いちど都会へ出て、いたたまれなくなって故郷に帰ってきた。
どこかに刺さったままになっているとげを抜かなければ…
おおらかだけど厳しい自然の中でじっくりと生きながら、自分を見つめ答えを出していく話。
カラーページが終わって最初に飛び込んできたのが蛙の顔だった。
それで一気に親しみがわいて? 買ってみたのだ(笑)
この話の特徴として、初めから終わりまで「食べ物」がふんだんに出てきます。
それも、ほとんど食べたことがないようなものがいっぱい!
グミの実のジャム・ひっつみ・なっとうもち・ばっけ(フキノトウの味噌)
ミズ(ウワバミ草)のとろろ・くるみごはん・栗の渋皮煮…
どれも野原や山からとってきたり畑で育てたものばかり。
ウスターソースが自家製だったり、ヌテラというパンに塗るペーストまで作ったり
キャベツのケーキや、大根のタルト、アケビの肉詰めとか…
目からウロコのものもいっぱい出てきます。もちろん、レシピつきで♪
このまえ紹介した「米サワー」も実はこの話の中に出てきます(第2巻)
中の様子はグーグルで検索したらいっぱい画像が出てきました→ ココ
著作権の問題があるから私は画像を載せるのは表紙だけにしましたけど(汗)
本の中に出てきたレシピをもとに料理作っている人も多数いますね。
どれもこれも主人公がじつに旨そうに食べるんだもの。そりゃ作りたくなるわな~
農業漫画なので、野菜の育て方のコツなんかも端々に出てきます。
コレを読んで小豆をつくってみたくなったり、山菜採りに行きたくなったり…
春ジャガの植えつけの裏ワザは真似してみたいと思いました。
ザッソーとの戦いも超リアルです(笑)
なんといっても親しみがわくのは、主人公も私と同じようにスギナに困っている!
でもね、不平タラタラぶちまけるシーンで、友人が言う。
(スギナが)「生えやすい環境をつくってきたのは人間でしょ森を開いてさ」
縄文時代にはつくしの生える場所はわずかしかなく、貴重な山菜だったかも知れない。
昔の人は春を告げる恵みとして大切にしていたんじゃないか
というくだりで目がテン!
せせこましい考えにとらわれている自分にはっとしました。
同じように考えると童謡になった頃のカラスは今ほど嫌われ者ではなかったのでは?
と思った次第(^^;)
そしてこの漫画の凄いところは、自然といえばナチュラルで優しくて癒されるぅ
とか、自給自足が究極のエコでかっこよくて憬れるぅ みたいな
あまっちょろい事を描いていないところ。
自然に生きるのと自然の中で生きるのとでは意味合いが違ってくるのだ。
たとえば合鴨を絞めて捌くとき、パックで売られている肉を買う世界が気を失うのだ。
山村の暮らしはなかなかに厳しい。ちょっと気を抜くと命にかかわってくる。
人と人とのかかわり方も珠玉の言葉が満載。とても哲学している。
とくに母親とのエピソードが胸に突き刺ささった。
若い頃って誰にでもありそうなことだな~と思う。
人生は日々の積み重ね。昨日今日明日へと休みのない「作業」の繰り返し…
そのもっとも重要なカギを握る「食べること」を丁寧にするということは
決して楽じゃないけれど、大事にしようよって語りかけてくる、
実に 地に足の着いた話 なのです。
忙しくなって日々の生活がおろそかになっているな~ 最近怠けているな~
と思うとそっと開いて読み返す。
そして、背筋をピンと伸ばして頑張らなきゃな~と思うノダ。
興味の湧いた方は是非、読んでみてください。
も読んでいただき、ありがとうございます

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おはようございます HAL_Kです。
面白そうですね。
読んでみます。
↓イチゴもタマネギもオイラはこれからです(泣)
つい1ヶ月前は真夏日だったのに、もう冬が来てしまいました。
困った・・・
| HAL_K | 2013/11/13 05:09 | URL |